2022年9月に友人に誘われてVALORANTというゲームを始めたのですが、1年とちょっとかけてようやくゴールド1になることができました。
何をしたかや今の自分の考えを整理しておくためにも、約1年間を振り返る記事を書こうと思います。
プレイ時間の内訳
モード | プレイ時間(時間) |
---|---|
コンペティティブ | 154 |
アンレート | 229 |
デスマッチ | 115 |
チームデスマッチ | 33 |
その他 | 7 |
合計 | 538 |
コンペティティブのプレイ時間の遷移
ゲーム開始(2022年9月~2022年10月)
もともとVALORANTに限らず複数人でできる様々なゲームをプレイする友人グループがあり、その中でVALORANTが流行したことがゲームを開始したきっかけでした。
開始前はFPSゲームをほぼプレイしたことがなく(強いて言えばLeft 4 Dead 2を数時間やった程度)、対人FPSに至っては全く経験がないという状態でした。そもそもキーボードとマウスを用いたアクションゲームでさえMinecraftを多少やった程度です。しかしDiscordの通話に参加するたびに皆がVALORANTをやっているというような状況だったため、せっかくの機会だと思って始めました。
最初は他FPSゲームの経験がある友人等に教わりながらキーボードとマウスの操作に慣れつつ、ゲームのルールを理解しつつという感じでした。 ただ自分もPCゲーム自体はしていたこともあり、マウス・キーボード・マウスパッドなどのデバイスはこのときからある程度揃っていました。現在でもマウスパッド以外は同じものを利用しています。
(ところでその友人グループの構成員は10人くらいなのですが、ほとんどが小学校か幼稚園からの付き合いで、ここまで長いのはなかなかすごいなと思います。)
アイアン帯(2022年11月~2023年5月)
レベルが20を超えたため(40くらいあったかも)、コンペティティブに参加するようになりました。 友人グループのメンバーとデュオやフルパで参加したり、日によってはソロで参加することもありました。
認定戦はアイアン3でしたが、ブロンズに上がることはできず、さらに年明けくらいに9連敗してアイアン2に落ち、ショックを受けてそこからしばらくコンペティティブには参加しませんでした。(友人らと通話する際にアンレートに参加する程度になりました。)
ブロンズ帯(2023年6月~2023年8月)
大会などを見ていてVALORANT熱が再燃したこともあり、コンペティティブに再び参加するようになりました。 ほぼソロ参加でしたが、それまで4か月くらい参加していなかったうちに上達したためか、アイアン帯はスムーズに抜けることができました。
アンレートや大会の観戦を通してある程度各キャラクターの役割やスキルの効果を理解していたため、この頃は合わせピック的にイニシエーターやコントローラーのキャラをピックすることが多かったと思います。 このようなロールは一般にスコアが伸びにくいと言われていますが、撃ち合いについてもロールとして求められる程度には勝てていたため回数をこなすうちにランクは上昇していきました。
余談ですが、この頃は補助輪クロスヘアと呼ばれる移動エラーが可視化されるクロスヘアを使っていた気がします。
シルバー帯(2023年9月~2023年11月)
ついにシルバー帯に突入しました。友人らの多くはこのランク帯であるため、アンレートなどを友人らとプレイする際にはあまり困らなくなっていたのですが、友人らに勝ちたいという気持ちもあり、より上のランクを目指そうと思い参加を続けていました。
しかしシルバー2に突入したあたりから、試合に勝利した際にもらえるポイント数が、試合に敗北した際に減少するポイント数を下回り、長期的に見るとランクが下がるという現象が発生するようになりました。
上記のリンクに詳しくは記載されていますが、VALORANTにはRR(ランクレーティング)とは別にMMR(マッチメイキングレーティング・内部レート)というものが存在し、試合後のRRの変動値はMMRに近づく方向に補正がかけられるようになっているそうです。
また、tracker.ggというVALORANTのスコアなどを確認できるサイトで最近Tracker Scoreというものを閲覧できるようになりました。これは仮説ですが、MMRとRRの差分が大きい(つまりMMRにRRが追い付いておらず勝利時の獲得ポイントが大きい)際にはTracker Scoreも高いような気がしています。 実際、シルバー2で停滞していた際にはTracker Scoreは低かったですが、スムーズにランクを上げることができたブロンズの頃やゴールド1になった現在はそれに比べると高めです。
MMRを上げるためにはスキルの点で他のプレイヤーを上回る必要があるそうです。 ここで、Tracker ScoreはRound Win %、KAST、ACS、DDΔ/Roundの4つの要素から成り立っていますが、このうち後者3つは個人の成績によるものです。つまり先ほどの仮説(MMRとTracker Scoreに相関がある)を適用すると、MMRを上げるためにはTracker Scoreを上げる必要がある、すなわち個人の成績を上げることで、他のプレイヤーを上回ることができると考えられます。
実際、巷でよく言われる「ランクを上げるためにはデュエリストを使え!」という言説も、適切な構成の戦いならばデュエリストがまず撃ち合うことが多く、また他のプレイヤーからのスキルなどによる支援もあり個人の成績が伸びやすいことからこの考察と一致していると考えられます。
また、この頃ももっぱらソロで参加していたのですが、合わせピック的にイニシエーターやコントローラーをピックした結果、エージェントの練度が足りず、味方とスキルのタイミングを合わせることができず、連携力で相手チームに負けていると感じることもありました。
ということで、以下のようにプレイ方針を変更しました。
1. センチネルを中心にピックする
上記で述べた考察によれば、デュエリストをピックするのが順当であると思われますが、最近のデュエリストの弱体化(主にジェット・レイズ)やソロ参加における連携の難しさ、そもそも自分がデュエリストというロールに慣れていないことなどの要因により、センチネルを中心にピックすることにしました。
センチネルはデュエリストよりも個人の成績は伸びにくいですが、それでも
- ラウンド開始前に多くのスキルを使うため、ラウンド中は撃ち合いに集中できる
- 他のプレイヤーとは独立して動くことが多く、連携力などの味方依存の要素を排除できる
- 最も役割に徹することが求められるエージェント(個人の意見)なので、味方に任せるより有名なセットアップを覚えて自分がやってしまう方が良い
- 友人グループの中にダイヤモンド2のセンチネル専がいるため、立ち回りを見て修正点を指摘してくれることがある
など、ソロ参加でランクを上げる際に有効である点があります。(最後の点は完全に個人的な事情ですが)
具体的にはキルジョイ・サイファー・ヴァイパーを中心にピックすることにしました。(ヴァイパーはコントローラーですが、スキルがセンチネルに似ています。ただし2コントローラー構成はコンペティティブでは連携が難しいためブリーズでのみピックするようにしていました。)
2. エイムを鍛える
センチネルというエイム力が個人の成績に直結するロールを選んだ以上、エイム力を鍛える必要があります。 以下のような点に注意しました。
ウォーミングアップのメニュー変更
正直効果があったのかわかりませんが
- 100体bot撃ち3回→デスマッチ数回
というメニューから
にウォーミングアップのメニューを変更しました。
もともとのウォーミングアップメニューはプロゲーマーであるLazさんの以下の動画を参考に行っていましたが、チームデスマッチの登場や、初心者であり伸びしろが多岐にわたるため様々なメニューをやるほうが良いのではないかと考えたことによる変更でした。
KovaaK'sによるエイム練習
KovaaK'sというエイム練習に特化したゲームがあります(1000円くらい)。
Aimlabsにしなかった理由は、プロゲーマーであるGONさんの以下の動画のプレイリストをやるためです(こういう時にとりあえず有名なものを試しがち)。
このプレイリストにはトラッキング系とスイッチング系とフリック系がありますが、特に効果を感じたのはトラッキング系の練習メニューです。
トラッキング系の練習はVALORANTの射撃場では練習が難しいですが、壁から少し離れたところにエイムを維持しながら移動する際など、重要な場面は多いと感じました。 逆にスイッチングの練習は、KovaaK's上ではリコイルの必要がないため、初心者にとっては変なリコイルの癖がついてしまうかもしれません(つきました)。 フリック系の練習は射撃場でもできるのかなと思います。
プリエイムの練習
無音でデスマッチを行ったり、カスタムで練習しました。 カスタムではサイファーを選択し、ワイヤーでヘッドラインを確認しつつ、ケージで壁越しにエイムを合わせる練習を行いました。 また、この練習においては、ゆっくりとやりすぎないことを意識しました。(実践でもゆっくりすぎて痛い目を見たことがある)
持ち方の変更
もともと特に意識していなかったため、かぶせ持ちのような持ち方をしていたのですが、つまみ持ちに変更しました。
3. 他に気を付けた点
細かい点ですが、以下のことも注意するようにしました。
強い動きの理由を考える
自分のプレイを見返したり、他人のプレイを参考にする際に、そのプレイが強い理由を言語化できるように意識しました。 定点動画の普及などにより、「理由は知らないが各エージェントの強い動きは知っている」という場合は多くあり(特にセンチネルのセットアップはそう)、その理由を言語化することで、試合中に選択を迫られた際に良い動きができることが増えたと感じています。
VCを使う
センチネルだと別行動をすることも多いため、本陣に状況を伝えるためにもVCは効果的だと思います。 また、ラウンド中のVCはエイムへの影響が多少なりともあると思いますが、ラウンド開始前に初動について提案するのはエイムへの影響が少なく、かつ効果的だと感じました。
深夜にコンペティティブに参加しない
深夜には怖い人の割合が増えると感じます。
2連敗したらやめる
調子が悪い日はあります。
これらのプレイ方針の変更により、VALORANTにおける運の要素が以前より減り、個人練習で鍛えられる要素が個人の成績に大きく影響するようなゲームへと変化していきました。 その結果、伸び悩んでいたころは300程度であったTracker Scoreが600程度まで上がり、ゴールド1になることができました。
まとめと感想
FPSというジャンルのゲームをプレイしたことがありませんでしたが、練習方法などを自分で考えて実行することでゴールド1になることができました。割合としては上位50%程度であり、決してすごいランクというわけではないですが、練習方法を考えて実行するという一連の流れにおいては学びがあったように思います。
これらの練習方法を続けることなど、個人的にはまだ伸びしろがあると思っているので、もう少し上のランクを目指してみようかなと思っています。
補足
最後になりますが、ある著名な競技プログラマの方が書いたブログ記事(現在は非公開になっています)の一部にこの記事と類似する内容が記載されていました。
もともとVALORANTをプレイする上で気を付ける点や練習方法について書いた個人的なメモがあり、今回の記事はその内容を参考にしながら書いたものです。そのため、真似たわけではなく偶然似たような内容になってしまっただけなのですが(競技プログラマの色変記事における練習方法論が同じくらいの色では似たようなものになるのと同じ現象だと思っています)、この記事を書くにあたりふと記事の存在を思い出し内容を確認したところ、類似する内容が記載されており驚いた次第です。
もし内容に問題がありましたらご連絡くださると幸いです。よろしくお願いします。